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さて、家事問題、いわゆる家族法の分野で大きな割合を占めるご相談や紛争案件は、何といっても「離婚」に関する法律問題です。

まず、日本では離婚訴訟以外の離婚では特定の離婚理由がなくても離婚は法的に可能です。協議離婚(役所に離婚届を出すだけ)や調停離婚(裁判所で裁判官と調停委員が仲介して話し合う手続)では、離婚理由の有無は問いません。ただ、日本法のもとでは、いきなり離婚訴訟を提起することはできず、その前に、離婚審判・調停が不調(話し合いがまとまらなかったこと)が前提として必要で、これを調停前置主義といいます。このへんはアメリカ合衆国の離婚に関する法律(裁判離婚主義といいます)とは異なるところです。

さて、上記の審判や調停手続が不調の場合は、裁判離婚となりますが、その場合は民法に規定された離婚事由が必要です。


【離婚の諸問題】

俗に言う「慰謝料」といっても、法的には以下のような様々な財産又は金銭的給付の集合体です。また、子のいる夫婦の離婚で最も争いとなるのが親権の問題です。


詳細は「... 続きを読む」を参照にしてください。

【離婚の条件】

 

①子の親権
 子のいる夫婦の離婚で最も争いとなるのが親権の問題です。親権の所在は、夫(父親)又は妻(母親)のいずれが子の面倒をきちんと見られるかということと、子の希望をあわせて決定します。子が幼い場合は、特に、人情として、母親が有利となる傾向はあります。

  親権を得られない場合であっても、月1回くらいの頻度で子に会うことを認めさせる「面会交通権」(民法上の規定はありませんが判例実務上認められています)を条件とすることが考えられます。
 また、母親が親権を得ても、父親が監護権を得ることで、子と一緒に暮らすことはできますが、その際は母親に面会交通権を認めることになります。
 つまり、夫婦が離婚しても、子の両親であることは変わりはないということです。

 

②財産分与
 財産分与については、夫婦のどちらが悪いか?ということは基本的に関係なく、結婚後に夫婦で築いた財産を分け合うことになります。夫名義の財産(車、マイホーム、預金など)を現金化して分け合うことになります。例えばローンを支払い中のマイホームについては、かかる現金で夫だけがローンを契約した場合には、現金化した金銭でローンを返済・清算する必要はありません(夫が引き続きローンを支払うことになります。明石家さんま氏の離婚も同様でした)。しかし、奥様がローン契約の連帯債務者や連帯保証人になっている場合には、現金化した金銭で、ローンを清算する必要があり、清算しきれないローン残額がある場合は、引き続き支払うしかありません。

 

③養育費
 これも、夫婦のどちらが悪いか?ということは基本的に関係なく、子が成人又は大学を卒業するまで、毎月、夫(父親)が一定額の養育費を支払う必要があります。


④慰謝料
 慰謝料請求については、皆様もご存知のとおり、夫婦のどちらが悪いか?ということが問題になります。つまり、不法行為法理(民法709条~)に基づくわけです。一方の請求者が相手の不貞行為や暴力などの帰責事由を理由に慰謝料を請求することになります。もっとも、一方の請求者にも一定の責任がある場合には、「過失相殺」により、請求額が減額されます。その責任が悪質かつ重大であれば、一方の請求者の請求はゼロになりますし、もしかしたら、相手が一方の請求者に対して、一定額を請求することも考えられます。

 さて、皆様が一番興味があるのは、金額につき幾ら位の請求が可能なのかということでしょう。 これは、まさに、千差万別、個別の事例によるとしか言いようがありません。私の経験でも、下は50万円から上は1000万円までありました。芸能人の離婚報道などで「慰謝料〇億円!!」などというのは、②財産分与、③養育費、④慰謝料の合計を推測するもので、参考にはならないと思ったほうが無難です。結局は支払う者の経済的体力に左右されるということになります。



 

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